”うみがめ課”って何してるの?福津市役所に直接インタビューしてきました

皆さんは福津市役所に”うみがめ課”という部署があるのをご存知でしょうか。

実はつい先日、たまたま私自身がウミガメの漂流現場に立ち会う機会がありまして、そこで初めてうみがめ課の皆さんの活動を拝見する機会がありました。「保護したウミガメはその後どうなったんだろう?」「そもそもうみがめ課って何してる部署なんだろ?」と思ったことが今回のインタビューの経緯となります。

福津市役所うみがめ課インタビュー
インタビューに対応してくださったうみがめ課の皆様

 

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福津市役所”うみがめ課”とは

ーーさっそくですが、うみがめ課ってそもそも何をしている部署なのですか?

福津市役所のうみがめ課は、他自治体でいう「環境課」「環境整備課」などに当てはまります。ですので、私たちはウミガメの保護活動だけではなく、地域のゴミ問題や動物全般の保護など多岐に渡った業務をしています。

本来であれば「環境整備課うみがめ係」などという名が適切かもしれませんが、福津市の環境保全活動の象徴として平成14年から「うみがめ課」という名が定められました。

福津市役所うみがめ課インタビュー
左から池田係長と松崎課長。右に写ってるウミガメの存在感が凄いです(笑)

 

ーーどうしてウミガメが環境保全の象徴なのでしょうか

元々は民間でウミガメを保護する活動がスタートしたことが事の発端です。そこから旧・津屋崎町の町長らも加わり、「官民一体でウミガメが来てくれるような環境保全をしていかないか」と町のみんなで呼びかけ今に至ります。その後うみがめ保護条例なども策定され、環境保護の象徴のような特別な生き物となっていきました。

福津市役所うみがめ課インタビュー
その当時の出来事が漫画化されています。登場人物の柴田治さん(故)は津屋崎町の自然や町並みの保全に精力的に活動された方。

 

ーー官民一体とは具体的にはどのような役回りになっているのですか?

先程のマンガにもありましたが、福津市にはウミガメを保護する民間団体がありまして、今でも毎日海沿いをチェックされています。そこでウミガメやウミガメの卵が見つかれば、私たちに連絡が入ります。

ウミガメの卵が鳥に食べられたり子供にイタズラされたりしないように、卵が孵化する時期は24時間体制で保護したり、瀕死状態などであれば保護施設へと運搬するのが私たちの役割です。

福津市役所うみがめ課インタビュー
ウミガメのことを楽しそうに色々と教えてくださる花田さん。

 

”うみがめ課”で働く魅力について

ーーうみがめ課で働く魅力ってどんなことがありますか?

動物やごみ処理問題などに対応する日々の部署ですが、そのような業務の中でもウミガメの保護活動は私たちにとって癒やしになっています。

産卵から60日間見守り続けて孵化し、そこから海へと帰っていく様子は、人間の出産と同じで何にも代え難いものがありますし、瀕死状態のウミガメが見つかったという連絡が届いた時には「何とか助けなきゃ!」という気持ちにもなります。素敵な仕事をさせていただいてますね。

福津市役所うみがめ課インタビュー
不思議なことに、孵化直後のウミガメの赤ちゃんは海面に照らし出される月の光の道に向かって真っ直ぐ進んでいくんだそうです。

ーー私がたまたま現場に居合わせた先日のウミガメはどうなったのでしょう?

あの後、福岡県の海洋生物の保護指定先でもあるマリンワールドにすぐに届けました。あの時はすでに瀕死の状態でしたが、何とか一命を取り留めまして無事回復傾向にあるそうです。

実はうみがめ課へ連絡が入った時は「ウミカメが死んでいる」という内容だったそうですが、いざ駆けつけてみるとまだギリギリ生きているという状態だったそうです。

福津市のうみがめ保護条例ではもしウミガメが死んでいたとしてもウミガメを見つけたら必ず市へ連絡するよう記載されているのですが、今回はその条例のお陰で一命を取り留めたという良い事例だったようです。

福津市役所うみがめ課インタビュー
「生きていても死んでいたとしても”ウミガメを見つけたらすぐにうみがめ課へ連絡が入る”という仕組みが出来上がっていることこそが、市民の皆様の意識の高さの象徴であり、この町の素晴らしいところ。簡単に真似できることではないと思う。」と語る松崎課長

 

うみがめ課から伝えたいこと

ーーこの素晴らしい福津の自然環境を維持していくために、今後どういった取り組みをしていく必要があると思いますか?

一般的に皆さんが連想する「自然」というものの認識を変えていく必要があると思っています。

例えば宮地浜にある松林。元々あのエリアは保護林に指定されていて、人が入ってはいけないエリアでした。しかし保護林のままだと松くい虫などが発生して松が枯れてしまうことがわかり、人が入れるように環境整備したことで、今のあの美しい松林が残っているわけです。しかもあの松林は、そもそも江戸時代頃に宮地嶽神社の麓から人間の手によって移設されたものなのです。

何が言いたいかというと、一般的に連想される”自然”というのは、皆さんが思っているような天然由来のものではなく、人間の手で作られてきたものだということ。だからしっかりと人間が責任を持って管理していく必要があるということです。何もしないことが今の自然を守ることにはならないのです。

福津市役所うみがめ課インタビュー
インタビュー中、色々とジョークを挟んで場を和ませてくださった松崎課長。最後は真面目なお話を聞かせていただきました。

 

ーー最後に読者の皆様へ一言お願いします

福津市は当たり前のように自然の大切さを肌で感じられる町だと思っています。ですので、次の世代の子供たちのためにも、例えば福津の海沿いでお弁当を食べてみる等、この町の自然に触れて町のことをもっと好きになって欲しいですね。

福津市役所うみがめ課インタビュー
最後にバッチリお写真を撮らせていただきました*

 

編集後あとがき

福津市役所うみがめ課の皆様、本当にありがとうございました。今回、ここに書ききれないほど色んなお話を伺いまして、改めて素敵な町だなぁと私自身が実感できたことが何よりの収穫です。環境保全って何かと壮大なイメージがありますが、まずは町のことを好きになることが大切なんですね。

個人的に同世代の皆さんにオススメしたいのは、「分別収集に顔を出してみる」ということ。分別収集は私も最初は正直めんどくさい…と思っていましたが、そこには地元の方々の素敵なコミュニティが垣間見れて、不思議と行くたびに町のことが好きになっていきます。(”分別収集のすゝめ”に関してはいつか記事にまとめたいと思います)

私たちも引き続き皆さんと一緒に福津暮らしをより良いものにしていきたいと思っています。機会あればうみがめ課にもぜひ足を運んでみてください^^

 

 

 

 

投稿者プロフィール

えとうあきひろ
福津NOTE.代表/

多様性を尊重し、人間の性と業・損得勘定を受け入れ、優しい社会と暮らしを育むこと。

”余白”をテーマに、大切な人を大切にできる社会の仕組みづくりに取り組む30歳。元・築地市場の八百屋さん。